読書感想文7

日日是好日

この本に出会ったきっかけは母が茶道をしていてそこからこの本を読んでみなさいと渡された時からです。母は昔から茶道をしていて私は何度か母に連れられて茶道のお点前に一緒に参加したりしていました。この頃は自分のほうの趣味を優先していて茶道から離れていましたが、この本を読んでまた茶道の奥深さと母がどうしてこんなにも茶道に長く熱中できるかが少し理解できています。この本のおかげで母の事が少しどうしてこの静かなお茶の世界に入りこんでいるのかと不思議でならないというのが消えました。人ぞれぞれに自分に合った世界観だあるのだと思い勉強になりました。この本のきっかけで茶道の本質や考え方、知らなかったと気が付きました。
日日是好日の意味はすなわちたのしむべきところはそれを楽しみ、楽しみなきところもまたなきところを楽しむ。というのがこの意味。茶道をすることによって自分の居場所を見つけていく典子、茶道の武田先生は大きな大きな家で一人暮らしです。美智子は典子と同い年の従姉妹。美智子と一緒にお茶を始める典子だが、就職につまずいてしまう。そこでバイトをしながら一生懸命に茶道に通う。でも従姉妹の美智子は順調な人生を歩んでいく。自分はバイト生活だが、このお茶に通う事だけは辞めないで続けていた。そのうちに彼氏も出来て結婚の話も出ていたが、そこで破談になってしまう。こんな時でさえ茶道の事だけは休むことなく行ってしまう典子です。そして悩んでいる典子を見守っていた父が亡くなってしまう。そこでも典子は茶道の場所に訪れ、静かな場所で自分の内面と対峙してこの苦しい状況なかで、静観しようとしていた。この静かな茶道の場所が自分の本当の居場所だと気が付く。典子の穏やかなでも芯の強い、苦しい身の上に負けることなく信じた道を突き進む。長年している茶道だが自分より短い時間でセンスのいいひとは会得していく。そんな人に焦りを感じる典子で、武田先生にも言われてしまう。でも典子茶道の本質と静のすばらしさを感じた時により昔の典子よりも成長した、気付きを感じる。精神の大冒険が面白く描かれています。一期一会を学べます。
なぜこの作品はこんなに面白かったかというとやはり茶道をしていたことも関係あるとおもいますが、はじめに茶道の基礎は何となくしっていて作法の中に所作というか決められたものや事柄が沢山あり、それを一つ一つ覚えることでお茶を飲むまでにとても時間がかかり、お茶室での歩き方など、歩くだけなのにこんなに緊張するのかと思うくらいに体が緊張しました。決められた作法の所作の中に静かな中に熱いものを感じます。頭もしっかりしていないと覚えなくてはいけないルーティーンがあり、これをしないで忘れていると次に進めません。そんな大変な茶道を覚えて体に沁みつかせるなでには大変な時間がかかります。だから茶道の本質を知るには何年も鍛錬が必要だと思うので辞めないということがこれほど大切なことかと感じます。